ファンキー末吉とその仲間達のひとり言
----第21号----
2000/07/14 08:50
L.A.日記・・・
(日記っつうんやったら毎日書かんかい!)
7月13日(こちら時間)
今日も晴れ。そして明日も明後日もきっとずーっと晴れ。
さて椰子の木が生えてるようなこんな街にいてアホになるだけではなく、
TDなのでさほどやることもなく、
しゃーないので酒飲んでブタになってしまったファンキー”コニイハラ”末吉であるが、
アメリカ時間の今日、めでたくバカボンのパパと同い年となった。
誕生日だからと言って何をやるわけでもない。
スタジオではケーキによる祝福を受けたが、
嫁は先週より中国人パックツアーで今頃はラスベガス(カードの支払いが怖いのよ)
に行っとるし、
今朝もイビキがうるさいため隔離されている台所部屋でひとり目覚め、
朝からコニイハラ脱却のため、
元祖二井原(オオニイハラ)がメシ食ってゴロゴロしているのを横目で見ながら、
アパートのジムへと足を運ぶ。
でも41にもなると腹筋10回やっただけで起き上がれんのよ・・・
今週頭からこうして運動にいそしんでいるのだが、
やはりこちらに来てから太った分はあっと言う間にダイエットした。
問題はこちらに来る前から溜まってる皮下脂肪である。
なにせ、長い年月かけて溜めたやつやからなかなかである。
自慢じゃないけど金と年月かかっとるでぇ・・・
ダイエットと言っても別に禁酒絶食するでもなく、
要は食わなくてもいい時に食わず、
飲まなくてもいい時に飲まず、
ゴロゴロして酒飲んでるぐらいなら、
ゴロゴロせずに仕事して酒飲めばいいのである。
まあ仕事が一番のダイエットっつうやつやね。
ところでこの椰子の木が生えてるような街で、
日本と同じように仕事を探すのはひと苦労であるが、
しかしインターネットにひとたびつなぐと、
それはそれはいろんな仕事が飛び込んでくる。
X.Y.Z.のAsian Typhoon英語版のマレーシア製造におけるトラブル。
X.Y.Z.来月の韓国公演のブッキングと韓国ライセンス。
X.Y.Z.マレーシア、シンガポールでのライセンスの契約書作り。
X.Y.Z.上海公演のまたもやお流れ情報。
五星旗のニューヨークレコーディングとニューヨークでのライブの詰め。
五星旗の上海、香港ライブのツアー組み。
五星旗のマレーシア公演ブッキング。
佐山雅弘バンドでの北京Jazzライブ打ち合わせ。
ファンキー末吉トリオでのJazz-ya北京5周年記念ライブのメンバー決め。
そして何より、今回X.Y.Z.のL.A.ライブでお世話になった、
ライブハウスのオーナー、スタッフ、コーディネーター、へのお礼状。
感激して名刺を置いていったレコード会社(製作会社?)へのコンタクト。
日本での100本ツアー終了後のアメリカでのツアー組み。マネージメント探し。
等々、これらのMailのやりとりは、中国語圏以外は全て英語である。
おまけに先日訪泰してレコーディングした
TSUTAYA THAILANDが手がける女の子グループ、”b'"のレコーディングが大詰めである。
私が現場にいずに、全てMailのやりとりだけで全てが動いていくんだから
インターネットとはまことに偉大なしろものである。
最後の曲のオケ録音を五星旗のベーシスト、仮谷くんに発注し、
データをもらってチェックする。
こんなやりとりは日本語だからまだいい。
問題はタイ側との英文でのやりとりである。
英語が苦手な俺は、こっそりと自動翻訳ソフトを使って楽をしてるのだが、
これがまたアホで・・・
例えば
「Good morning Pat.」と言う文は、「よい朝のPatさん」と訳されるし、
「Dear Funky.」は「ファンキーな愛すべきもの」である。
二井原の英語名「Mick」は「アイルランド人」やし、
可哀想なのは香港のエージェント、SamとQueenyが連名で書いたMailは、
「Sam/ Queeny」が「ホモのサム」になってしまう。
ウケ狙ってるんちゃうん!
このアホな自動翻訳機と、かれこれもう半年間付き合っているが、
最近ではこのアホが狙ったウケも黙って聞き流せるようになり、
「ところで」を「at the space」と訳しても怒りより笑いで付き合えるようになった。
英単語をほとんど知らん俺がこのアホと共にまとめた海外プロジェクトは数あるが、
潰れたプロジェクトは数少ないので、まあ俺程度の相棒としてはまあまあである。
そんな中、明後日帰国したらすぐまたタイに飛ぶことになった。
最後のレコーディングをするのさ。
そして足裏マッサージをして700円の全身マッサージをするのさ。
そしてたらふくタイ料理を食うのさ。
いやー、やっぱりアジア食でしょ。
西洋のメシはやっぱ口に合わん!
こちらで俺が食うと言ったらやっぱりタイ料理かコリアン・フ−ド。
3食ハンバーガーを食う気にはならんし、
今や国民食となったと言う、豆とイモのメキシカンももう飽きた。
何か豆とかイモとかパンとか、
そんなのしか並ばない食卓ってミジメに感じるのよね、俺って・・・
アメリカ人はステーキバーガーとか言うて、
ステーキがパンに挟まれて、
それより多い量のポテトチップスが盛られた皿を「ご馳走」と感じるが、
俺なんか、頼むから同じ量のステーキならそのまま皿に置いて、
少量でいいからライスを並べて欲しい。
ライスがなければビールでいい。
ハンバーガーやステーキバーガーつまみにしてビールは飲めんじゃろ!
タイ料理はええでぇ、メシも進むし酒も進む。
でもこちらのタイ料理って何か大味っつうか、やっぱりアメリカン・タイフードなんやねえ・・・
中華もしかり、コリアンフードもしかりである。
そんな中、本場の中華の味を見つけた。
しかも洋食の権化とも言うべき、ショッピングモールのファーストフード街である。
日本食のファーストフード店も並び、「TERIYAKI」なんたらとか書いてあっても、
我々日本人がそれを食う気にはならないのと同じように、
嫁もそのチャイニーズフードには手が伸びない。
結局俺が目をつけていた「四川牛肉麺」を頼み、嫁はピザとなるのだが、
この牛肉麺がばっちし!
「四の五の言わんとこれ食ってみぃ!」
嫁に一口勧めてみる。
期待せずに口に運んだ嫁が笑いながら一言。
「これ、何の味に似てるかわかる?」
「何って、北京のラーメンとじゃろ?」
「だから、北京の何ラーメンと似てると思う?」
「何ラーメンって・・・」
「加洲牛肉麺」
つまり北京で一時流行っていた、
カナダ、アメリカの華僑料理であったのだ。
なるほど、そりゃこちらの方が本場やわ・・・
ファンキー末吉