ファンキー末吉とその仲間達のひとり言
----第58号----
2002/03/16 (土) 13:50
ホワイトデーだったのかぁ!
北京にいてもキャバクラ嬢からのMailが頻繁に届く。
この営業努力は大したもんである。
「ホワイトデーだよっ!でもファンキーさんには結局チョコあげられなかったものね(涙)」
ええ話やなあ・・・
確かバレンタインデーにはこんなMailが来ていた。
「チョコレートは何個もらえたんですか?」
「ゼロ個!」
胸を張ってそう返信するワシ。
「嘘だ!私は信じないわ!」
数行空いて
「私のチョコ・・・貰ってくれますか・・・」
胸キュン・・・(死語)・・・
飛行機に飛び乗って、チョコもらって、代わりに数万円の飲み代を払うこともなく、
ワシは北京で仕事してたね!
胡兵(HuBing)と言う歌やドラマに大活躍の男性スーパーモデルがいて、
そのゲスト歌手に陳琳(ChenLin)が呼ばれたと言うことで、
武道館クラスの体育館コンサートだと言うのにまた当てぶりで太鼓叩きに行ってましたがな。
ワシはねえ、こう見えてもちゃんと仕事をしたい人間なので、
テレビなんかと違って体育館では誰もドラマーの手先まで見えないとわかってても、
前の日にちゃんと全てのフィル・インを完コピして当てぶりに臨んだもんね。
しかしあの日は凄かったねえ・・・
当てぶり用のカラオケCDをミキサーに渡してるんだけど、
ワシなんかそれに合わせてもう完璧に本物のように叩いてるわけよ。
シンバルとか動くものは思いっきり叩き、
タムとかスネアは音が出ないようにリムを叩き、
まあ客席からはそんなとこまでは見えないけど、
スタッフなんかだけにでもちゃんと誇示したいですがな・・・
数曲完璧な(演奏)が続き、
ある曲での後半部分での出来事・・・
途中の静かな部分でいきなりカラオケCDが針飛びしよった!
慌ててサビを歌いだす陳琳(ChenLin)。
急いでサビのドラムを叩く振りをするワシ。
そしたらまたそのサビの途中でCDが針飛びしよった!
何か変だと思いながらサビを歌い続ける陳琳(ChenLin)。
リズムの頭を瞬時に聞き取って、また完璧に当てぶりするわし。
そしたらまた針飛びしていきなりエンディングに行きよった!
わけがわからずサビを歌い続ける陳琳(ChenLin)。
ドラムのフレーズでこれはエンディングだと瞬時に判断するワシ。
しかしまたどんどん針飛びして行き、
しまいにはプツンと音が切れてしまった。
ララララーラーラー(サビのフレーズ)・・・プツン・・・あーうー・・・謝々!
「謝々かい!」
と心で思いながらもワシはワシで生音のシンバルの音と、
リムを打つカランカランと言う音が会場にこだまする・・・
「しもた!」
振り上げたスティックを振り下ろすに下ろせず、
そのまま頭ポリポリ・・・
いやー、こんなこともあるんですねえ・・・
ええ経験させてもろた・・・
それにしても今回はたくさん仕事をしている。
着いてすぐ元黒豹のメンバーである巒樹(LuanShu)プロデュースの仕事で
「飛行機代出してやるから5曲叩いてくれ」
と言われて、スタジオに缶詰になっていた。
しかしドラムなんぞはそんなに数時間叩くもんでもないし、
とどのつまりはほとんどが待ち時間である。
昼一番で1曲ドラムを叩いたら、そのまま「パーカッションも録るよ」と言われて待たされ、
ベースとかギターとか入れるのを待って夜中の2時になってやっと、
「よし、聞いてみるか」
うーむ・・・
「明日やろか・・・」
それを早う言え!
ひどい時にはその日は何もやらずに「今日は帰っていいよ」やもんね。
夜になってから言うな!っつう話である。
ま、それでも結局5日間で予定通り全て録り終わり、
日本のサラリーマンの初任給以上はもろたし・・・
かなりの金額やったなあ・・・そのままS社長への借金で右から左やったけど・・・
今日はいきなり黒豹のドラムの趙明義に呼び出され、
「ちょっとこのバンドの演奏聞いてくれ!
いい曲だろ。ただアレンジが今いちなんだな。
お前にプロデュースを任す!すぐアレンジしてくれ。月曜日にレコーディングする」
ちょっとちょっと、あんた・・・
明後日言うたら今晩DEMO作って、
明日打ち合わせして明後日リハやって、次の日やないかい!
バンドものはメンバーの意見が交錯して大変なので、
いくつかの方向性を用意せねばならん。
大変な作業なのじゃ・・・
頭を抱えてたらS社長から電話が来た。
「明後日、空いてるよね。テレビだよ」
ひえーっ!お前らは何で直前になってからしか言わんねん!
煮詰まったのでメルマガを書いている。
(結局発刊は翌日やけどね)
ま、この国では、結局は何とかなるんだよね。
HPの更新でもしよっと・・・
願わくば今度のテレビ収録では針飛びはしないで欲しいのだ・・・
ファンキー末吉