ファンキー末吉とその仲間達のひとり言

----第98号----

2004/03/25 (木) 10:20

おかしいぞ!ニッポン!

数ヶ月ぶりに日本に帰ってきて、
T銀行をインターネットバンキング出来るようにしようと登録していたがまるで使えない。
「どうなっとるんですか」
帰国したついでに銀行に電話で問い合わせるが答えてくれない。
「お届けの住所をお願いします」
ワシ・・・もうどの住所かわからんがな・・・
「どの住所ですかねえ・・・品川区小山?それとも荏原?それとも東五反田?」
歴代の住所をうろ覚えで言うのだが、
ちょっとでも間違っているとそれで本人認証が出来ないことになり話を聞いてくれない。
「登録の電話番号をどうぞ」
宿無し生活数年、電話なんてとっくに解約し、歴代の電話番号などもう覚えていない。
「お電話番号がなければご本人様だと認証出来ませんのでお答えできません」

お前はコンピュータか!

高知に帰ったら厳格な母Kが、
「あんた生命保険でまた借金したん?」
と鬼のような形相で迫ってくる。
見るとN生命から借入額返済の振込用紙が届いている。名義はワシ名義である。
「あのう・・・借りた覚えがない借入金なんですけど・・・」
N生命の代表番号にかけると本社につながる。
「ご本人様で御座いますか?」
またここで面倒な本人認証が始まる。
「ワシ・・・そもそも生命保険かけた覚えがないんですけど・・・」
調べてみると母がワシ名義でかけているのである。
「ほなおふくろ、あんた電話しなよ」
めんどくさいので受話器を渡すと、
「ご本人様じゃないとお答えするわけにいきません」
と来る。

「ごちゃごちゃ言うとったら解約するぞ!責任者出せ!」

調べて見るとこれは、ワシの子供たちのための保険で、
幼稚園に入学したり、小学校に入学したりしたらお祝い金が出ると言う。
母は送られてきたキャッシュカードでそのお祝い金を引き出したところ、
それは実はその生命保険で借り入れできるローンカードであったのだ。

「そんなもんうちのおかんが知るかいな!わかるわけないやないん!
んなもんワシは借金とは認めんぞ!お祝い金を引き出したんじゃ!
そのように処理しとけ!」
頭に来てそう言うが、電話の向うでは機械のように冷静に答えて来る。
「いえ、確かにローンカードでご自分でお借り入れしてますので、
これは法律上でもお借り入れとなり、ご返済して頂かなければなりません」

「んなもん知るかい!
返して欲しかったらそのお祝い金とやらを先に払ってそれで相殺せい!」
こちらが熱くなっても向うはいつまでも冷静である。
「ではお祝い金のお受け取りをなさると言うことですね。
それでは手続きをしますが、それは本人様でないと無理ですがよろしいでしょうか」
ワシ・・・それほどヒマじゃないんですけど・・・
「あのう・・・母が私名義でかけたんで母が手続きするでええんでないでしょうか・・・」
「いえ、ご本人様でないとお受けできないことになっております」
「かけた本人は母なんですけど・・・」
「名義人は覚様になってますので」
「でもそちらとしてはどっちが手続きしたかはわからんでしょ」
「いえ、ご本人様がいらっしゃらないともうお聞きしましたので
もう書類をお送りするわけにはいきません」

お前は中国のお役所か!

沖縄ライブのため羽田空港集合。
BOW WOWとXYZのメンバー、そして家族、スタッフ一同総勢16人の大所帯である。
見れば荷物を預けているスタッフが何やらもめている。

「重量オーバーだそうなんです。16万も超過料金取られるとか・・・」
んなもん、行くだけで赤字やがな!
「ちょっとあんた!」
よせばいいのにまたワシがしゃしゃり出てゆく。
「同じメンバーで札幌行った時は同じ機材で全然オーバーせんかったのに何でやねん!」
受付のスタッフは非常に冷静である。
「はい、他の旅行会社様の重量と私どもとは違いますから」
んなわけあるかい!日本の2大航空会社の手荷物制限重量がそんなに違うんかい!
「ほなしゃーない!小さいやつは手荷物で持って入りますわ」
てきぱきと指示をするワシを制止する受付のスタッフ。
「手荷物持込はひとつまでとなってますので・・・」
「ひとりひとつまででしょ。ほな16人やから16個降ろしまひょ」
「それは無理です。お客様は既に一個バッグを背中に背負ってらっしゃいますでしょ。
お一人様ひとつまでですのでもう持ち込むことは出来ません」

んなこと言うたっていつも持ち込んでますがな・・・

そう言えばある時、北京に運ぶ荷物が重量オーバーで、
中の小荷物を取り出そうとした時同じことを言われた。
「はいはいそうですか」
とばかりワシは荷物を引き上げ、外で中の小荷物を引っ張り出し、
別のカウンターでチェックイン。
見事に重量パス。しかも誰も手荷物がふたつだとか咎めない。
現実ハンドバッグやポシェットとか言い出すとほとんどの人が手荷物2個以上なので、
そう言う規則はあってもそれを誰もチェックしないのである。

「なあ、お姉さん。規則はわかる。
ほな今から自分の今の手荷物全部捨てるわ。持って入らへん。
ほんまやで。持って入りません!ほなこの荷物、持ち込み荷物に出来ますな」
ああ言えばこう言う。中国語で「上に政策あれば下に対策あり」。
「手荷物にも重量制限がありますからお持込は出来ません」
結局サブのギターとかスネアとかを下ろして荷物を減らす。
ブーブー言う係員の制止を振り払い、小さい荷物を手荷物で持ち込む。
それでも重量オーバーで10万円取られているのである。

沖縄の空港について係員に噛み付いた。
「ちょっと見て下さい。これが16人で10万円もオーバーしてる荷物ですか!」
重量を測りなおしてもらう。
見事に重量パス。
10万円返せーーーー!!!

もうこんな国イヤ!

ファンキー末吉


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